2009年1月27日火曜日

026 海外での日本語教育


 昨日のブログに関連する、ちょっと古い記事を紹介します。

 日本政府の「留学生30万人計画」の実現にもつなげるため、独立行政法人国際交流基金は、「海外の日本語教育拠点を3年で100ヵ所以上に増やす計画」を進めている。

 国際交流基金(Japan Foundationは11の海外事務所や現地の大学などで、日本語教育の普及につとめてきた。これらの海外事務所などを拠点に選び、日本語教育をより充実させることにした。拠点は20083月末までに31ヵ国39ヵ所に設置済み。

 「留学生30万人計画」実現のため、海外の拠点を増やして日本語教育を充実させることが、日本への留学を目指す若者らの「すそ野」を広げることにつながると判断した。

(アサヒ・コム 2008426日)

 こちらは、昨日の記事です。

 タイで中国語学教育機関「孔子学院」激増
 過去2年あまりで、タイ国内の大学・高校に設置された「孔子学院」が、東南アジアでは最も多い13に上り、その活動が目立ち始めた、との報道です。

参考までに。

孔子学院
 中国文化や中国語などの教育及び伝播のために、世界各国に設立された語学教育機関。
 中国政府が国家プロジェクトとして2004年に開始し、2010年までに500校、海外の中国語学習者を1億人を目標とする。世界では200411月にソウルに、日本では2005年に立命館大学内に最初に設立され、現在、78ヵ国に295の孔子学院がある。
 世界各国の大学などと提携して学内に設置し、中国政府が運営費など毎年2030%を補助する。


 

 自国の言語や文化を、世界に広げる。英語のブリティッシュ・カウンスル、ドイツ語のゲーテ・インスティテュートなどが有名ですが、中国の「孔子学院」の急激な展開ぶりには、世界各国が注目しています。特に、それぞれの国の大学など公共教育機関の中に中国の国策の「孔子学院」が入り込むことで、特定の影響力を行使しているとして、批判する政府が出てきています。

 「日本語教育拠点を100カ所に」の計画は、この中国の「孔子学院」の急激な展開への対抗策と、「留学生30万人計画」の実現の「一石二鳥」を目指したものです。

 しかし、たった6年で500ヵ所の中国、これから3年で60ヵ所追加で100ヵ所の日本。この差が、文化面での世界における中国の存在感をより大きくするのでは?

 やっぱり日本は「発信」よりも「受信」の得意な国?

2 件のコメント:

  1. 松本さん
    ジョージア州アトランタに在住3年めの、INFOE購読者です。
    ウェブサイトのページが新しくなっていることを、今日知りました。
    これから毎日読むのを楽しみにしています。

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  2. 今関様
    ありがとうございます。
    毎日、欠かさずに書くのは大変なのですが、がんばります。
    また、ご意見をお送りください。
    楽しみにしております。
    松本輝彦

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