2009年1月21日水曜日

020 国際理数学力試験(1):4年生・算数


 2007年に実施された国際学力試験(TIMSS)の結果が、昨年12月に発表されました。
 今回は、4年生の算数の結果の国別成績を紹介します。
(出典:http://timss.bc.edu/timss2007/index.html

 TIMSS は、4年生と8年生に算数・数学と理科の試験を受けさせて、参加国・地域の理数分野の学力を調査するもので、1995年から4年毎に実施されています。
 2007年の調査は、世界の59カ国の40万人以上の児童生徒が受験しました。さらに、今回はアメリカ・カナダを中心としたの8地域が特別参加しました。その結果が昨年128日に発表されました。

 今回は、4年生の算数の試験結果をご紹介しましょう。
 下の表は、上位の国の点数を、得点順に並べたものです。青字で示したのは、特別参加地域です。
 (点数は、0-1000点の範囲で、全参加国の平均点が500点になるように、統計的な処理をされています。)

  1. Hong Kong 607      
  2. Singapore 599
  3. Chinese Taipei  576
  4. Massachusetts州   572
  5. Japan  568
  6. Minnesota州 554
  7. Kazakhstan  549
  8. Russian Federation  544
  9. England  541 
  10. Latvia  537 
  11. Netherlands  535 
  12. Lithuania  530
  13. United States  529 
  14. Germany  535 
  15. Denmark  523 
  16. Quebec州, Canada  519
  17. Australia  516 
  18. Ontario州, Canada  512
  19. Hungary  510 
  20. Italy  507 
  21. Austria  505
  22. British Columbia州, Canada  505

TIMSSTrends in International Mathematics and Science Study 

 

 この結果から、次のような傾向が指摘できます。

1,アジアの国々が、最上位を占めている。
2,アメリカはなんとか上位グループに入っている。
3,特別参加したアメリカの2州は、アジアの国にも負けない成績を上げている。
4,カナダの諸州も健闘している。

 なお、日本とアメリカの成績は、前回(2003年)に比べて、大きな変化は見られません。

  この結果だけを見ると、「日本の子どもは、アメリカの子どもに比べて算数・数学が強い」とはもういえない?

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