2009年1月3日土曜日

002 「オンライン上のいじめ」で退学?

 カリフォルニア州では、オンライン上でのいじめ(cyber-bullying、online harrasement)をした児童・生徒を、公立の学校が「出席停止(suspend)」や「退学処分(expell)」にすることが出来る州法が、この1月1日より施行になりました。

 実は、この法律の背景には、中学・高校生の間での、インターネット・携帯電話などのハイテク機器を使ってのいじめが、全米規模で急増している現象があります。
 一般に social networking と呼ばれるインターネット・サイトを通しての友達作りや、学校の友達とのEメールやチャットが、ティーン・エージャーの世界では日常茶飯事になっています。
 これまで問題になってきた言葉や身体的ないじめと異なり、新しいいじめは名前が分からない(匿名)であったり、子どもが一人で過ごす部屋の中に直接入り込んでくることです。このように学校内ではなく、家庭を中心とした子どもの個人的環境で発生している特徴が、この種類のいじめを防止・対応するのをより難しくしています。

 研究者の報告によると、「Cyber bullying」 は、4・5年生から始まり、6・7年生で急に増加する傾向が見られる。」とのことです。
 子ども個人やその子どもの属するグループに対して、非難する言葉が「太字」や「大文字」で書かれたメールがくり返し送られてきたり、中傷する言葉を含んだメールを、多くの人たちに送ることがあれば、それは、「Cyber bullying 」とみなされます。

 ちなみに、カリフォルニア州では、この法律が施行になった日から、その法律に基づいたルールを提供する学校区が出てきています。 他の州でも大きな問題として捉えられていますので、その防止・処罰を目指した法律や規則が作られています。

 子どもが自分の部屋の中で、子どもにしか分からない世界での出来事ですが、被害者だけではなく、加害者になることがないように、一度、お子さんと話し合って見ませんか?

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