2009年2月16日月曜日

042 Bible Literature のクラス?

 公立の高校にBible Literature というクラスがあると聞き、受講してる高校生に話を聞きました。

 南カリフォルニアにある公立高校の12年生のRさんは、英語クラスとして、このセメスター「Bible Literature」の授業を受けています。

 このクラスは、聖書をテキストとして、登場人物や物語を憶え、理解することで、英語の文学作品の理解や鑑賞を深めることを目的としています。例えば、英語で書かれた詩を読み、その中で聖書の物語がどのように使われているかを勉強します。

 Rさんは、小学校高学年で渡米して、現地校で学んできました。この秋から進学する大学も決まったので、何か将来役に立つものを学びたいと思い、この授業を取ったそうです。日本語でも聖書を読んだことがない彼女ですが、英語の難しさに加えて、登場人物の多さや内容の複雑さに苦労しながらも、がんばっています。

 

 実は、我が家の長女は、中学生の時に「英語は分かるのだけど、学校で読んでいる小説の中に、何が書いてあるのか分からなかったり、クラスのディスカッションが理解できない。これば聖書の知識がないからだ」といって、友達について教会の日曜学校に通っていたことがあります。高校に入ってからの勉強にずいぶん役立ったようです。

 

 欧米、特に英語で書かれた文学作品の深い理解や鑑賞に、キリスト教・聖書の知識が必要です。そのための、宗教教育ではなく、文学作品としての聖書のクラスの紹介でした。しかし、公立の高校で開講しているのは、初めて聞きました。

 

 ラテン語のクラスを開講している高校はあり、SATAPにはラテン語の試験もあります。英語にはラテン語の語源の単語が多いので、その語幹・語尾・接頭辞などの学習をすると、英語の単語力の増強や文章理解を深めることに有効です。

 

 日本語で言えば、「古文・漢文」がラテン語に相当するのでしょう。しかし、Bible Literatureに相当する「仏教文学」や「仏教の経典」の公立の学校での勉強は、歴史や倫理社会で少し触れる以外は、聞いたことはありません。文部科学省の指導要領には、もちろん入っていません。

 

 「海外で日本人を育てる」ことに、日頃関心を抱いている私にとって、興味深い話でした。

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