2009年2月12日木曜日

040 高校生が大学生?

 オハイオ州で、公立高校在学中に大学卒業に向けての勉強をする、無料のプログラムがスタートしました。

 高校生が大学のキャンパスで授業を受けて、高校卒業と大学の単位を同時に取れるパイロット・プログラムに、オハイオ州の高校生400人あまりが参加しています。
 このプログラムを活用すると、高校在学中に、大学1年の単位をすべて取得出来ることになります。そのため、高校生の学力向上だけではなく、高騰する大学の授業料の節約にもなるので、注目されています。

Associated Press  200925

 「アメリカの大学は、入学するのは簡単だけれど、卒業するのが大変」
 これは、日本の大学と対比して、よく聞かれる言葉です。

 アメリカの高校は、日本のように大学入学のための勉強ではなく、大学入学後の学習についていける学力をつけることを目的としています。

 最終目標は大学卒業ですから、高校生の間に大学の単位が取得出来るようなプログラムが多くあります。特に最近の大学の授業料の値上がりを反映して、このようなプログラムが広がっています。

 ここで紹介したプログラムの特徴は、高校生が大学へ出向いて、大学の授業を受けることです。
 高校生が、コミュニティ・カレッジで授業を受けて、高校卒業とカレッジの単位が同時に取得出来るのプログラムは、全米のほとんどの地域で実施されています。特に、アカデミックなクラスよりも、服飾・製図・自動車修理などの職業訓練の一貫として授業を受講する高校生は多くいます。

  これまで何度も紹介してきたAP試験は、高校で大学レベルの学習内容の授業・試験を受けて、大学入学時に単位を与えられるプログラムです。AP試験で数科目合格すると、入学した大学の1年、時には2年をスキップすることも可能です。これは、学生・保護者に取って,大きな経済的なメリットになります。

 APクラスは、高校の学力向上への大きな役割も期待されて、州や学校区がオンライン・クラスを設けるなど大きく広がってきています。2008年の高校卒業生の25%AP試験を受験したとのことです。

 皆さんがお住まいの地域や学校で、同じようなプログラムがないか、調べてみませんか?
 もちろん、子どもは、自分から言い出しませんので!

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