2009年3月9日月曜日

051 オバマ大統領の「米百俵」

 オバマ大統領の教育への積極的な財政支出の知って、「米百俵」の話を思いだしました。

 大恐慌以来といわれる経済危機の中で登場したオバマ大統領は、アメリカの再建と更なる発展の基礎の一つとして教育を上げました。そして、教育のために巨額の財政援助と予算を組みました。 

 その精神は、日本の「米百俵」の精神と通ずるものです。 

 幕末の時代に戦争で疲弊し生活にも困窮する長岡藩へ、窮状を知った隣藩から百俵の米が贈られました。この米を生活のために費やすのではなく、藩の国漢学校の書籍や器具の購入に当てられました。 

 その精神を、山本有三は戯曲「米百俵」の中で、小林虎三郎に次のように語らせています。
 「この米を、一日か二日で食いつぶしてあとに何が残るのだ。国がおこるのも、ほろびるのも、まちが栄えるのも、衰えるのも、ことごとく人にある。……この百俵の米をもとにして、学校をたてたいのだ。この百俵は、今でこそただの百俵だが、後年には一万俵になるか、百万俵になるか、はかりしれないものがある。いや、米だわらなどでは、見つもれない尊いものになるのだ。その日ぐらしでは、長岡は立ちあがれないぞ。あたらしい日本はうまれないぞ。……」

 このセリフの「長岡・日本」を「アメリカ」に置き換えると、大統領の演説の精神を代弁していると思います。
 皆さん、そう思いませんか?

 この長岡藩の国漢学校は、その後、現在の長岡市立阪之上小学校に引き継がれました。
 実は、新潟地震の少し前に、私はこの小学校で「アメリカの教育」についてお話をしたことがあります。そんな縁で「米百俵」のことをよく憶えていました。

 「米百俵」は、小泉首相が国会の演説で使い話題になりました。その小泉さんも引退とか。
 「教育は百年の計」と、長期的視野に立った教育を訴える日本の政治家はいるのでしょうか?
 そんなわけで、オバマ大統領は日本でも「希望の星」??

 米百俵に興味のある方は、 「米百俵の精神」(長岡市HP) へどうぞ。 

2009年3月6日金曜日

050 関東で広がる大学付属校・提携校

関東で増えてきた大学付属校・提携校の情報です。 

下の記事で紹介されている最新情報は:
   中学新設: 中央大付属と早稲田大高等学院
   提携校:   青山学院大学: 横須賀学院
            明治学院大学: 捜真女学校、玉川聖学院、横浜英和女学院
     中高一貫校: 慶應義塾大学 (2011年・横浜に設置予定) 

 

 先日、このコラムで関西における大学付属校と提携校のお話をしました。
 (047 同志社の小学校とインター
 今日は、関東の私立の学校の情報でした。

 この記事では、「 大学全入時代到来が目前に迫った。人気大学でも校風の維持・発展、安定的な志願者確保などの狙いで、付属校・提携校戦略が進められていきそうだ。」と、今後の動向を予測しています。 

 (今日は、情報提供なので、簡単に)

2009年3月5日木曜日

049 政治家が教科書を変える?

 「教科書を変えた」との政治家の告白を紹介し、日米の教科書について考えてみます。

 麻生首相が、「我々は教育基本法を変え、いい加減な教科書を変えた。相手の方はご存じ日教組。私どもは断固戦っていく。それが自民党だ」と述べた。
 教科書検定で「ペットを家族の一員と考える人もいる」との表現が「家族の一員のように親密に思っている人もいる」と変更され、「Aさんの家族(母、父、弟、犬)」が削除された。同時期の国会質疑で自民党議員がペットを家族に含めることを批判しており、首相発言はこうした経緯を指したとみられる。

 このニュース、「いい加減な教科書」と麻生さん(自民党)が判断し、教科書の語句を変更させた、との告白です。

 政府の仕事の「教育行政」の中に、文部科学省が行う「教科書検定」があります。
 日本の学校現場では、検定に合格した本しか正規の教科書として使えません。その教科書にかかれた内容は事実・真実(?)として先生の口から伝えられ、児童生徒は、それを真実・事実として理解することも求められます。
 この改定された教科書で学んだ子どもは、「ペットは家族の一員ですか?」との試験の問いに「いいえ」答えることになります。

 誤解のないように言っておきますが、アメリカでは州のレベルで「教科書の内容のチェック」はあります。
 例えば、「人間は神様によって作られた」と書かれた教科書は、公立の学校では使いません。
 学校区や学校は、州のチェックを通った教科書の中から、1冊を選び、教室での指導に使います。
 このステップは、日本も一緒です。

 アメリカと日本の違いは、私立の学校で教える内容、その内容がかかれた教科書です。
 日本では、私立の学校でも「検定教科書」を使わなければなりません。たとえ、キリスト教や仏教の教えに従った教育をする学校でも、「科学」として「人間はサルから進歩してきた」と教えなければなりません。
 ところが、アメリカのキリスト教系の学校では、「進化論」を教えることはありません。

 私立の学校へお子さんを行かせている保護者の皆さん、この違いを理解してください。

 「教育のどのレベルまで、政治家が関わることが妥当か?」
 最近のアメリカと日本の教育のニュースをみて、こんなことを、私は考えることが多くなりました。

2009年3月4日水曜日

048 日本の高校生:勉強きつい?!

 日本の高校生の8割が勉強が「きつい」と考えている、という調査結果が出ました。

 日米中韓の4ヵ国の中学・高校生対象の調査が実施された。

 学校での授業に宿題や塾を合わせた1日の平均勉強時間は日本の中学生が8時間、高校生が7.6時間、中国は中学生14時間、高校生12.9時間、韓国は中学生9.8時間、高校11時間だった。米国は未回答が多く比較できなかった。

 そして、日本の高校生の8割が、学校での勉強を「きつい」と答えた。

 現地校で勉強している日本人の高校生に聞いたとしたら、「日本より、アメリカの勉強の方がきつい」と答えると、確信しています。

 「日本にいた時の3倍は勉強」が、現地校で学んでいるお子さんの勉強時間や量の基準です。
 お子さんに「何倍?」と聞いてください。あるいは、お子さんの毎日の家庭学習の様子から判断してください。

 この基準は、私の経験からです。
 しかし、現地校の先生に「毎日、何時間くらいの家庭学習が必要?」と聞いてみてください。学校区や学校で、家庭学習の時間数の基準を決めていますから。
 その時間数と、日本でのお子さんの勉強時間を比較すると「3倍」になるはずです。

 日本の中学生は18時間となっていますが、7時間を学校で勉強(生活)しているとすると、学校外での学習は1時間。もしこれが本当だとすると、皆さんのお子さんはもっと勉強している、に賛成しませんか?

 調査や統計の結果を見たり考えたりする時には、どんな人たち(母集団)を対象にした結果なのかに気をつけなければいけない、と私は心掛けています。(一応、理系出身ですから) 
 しかし、アメリカの学校での、中国・韓国からの渡航間もない子ども達の勉強振りを見ていると、中韓の子ども達がより勉強している、とのこの調査結果に賛成します。

 最近日本からやってきた高校生の「うちの学校では、宿題はぜんぜんなかったよ」という言葉に驚きました。
 「現地校では、毎日宿題が出るから、必ずやろうね!」と、私は話しました。しかし、これって高校生に言う言葉?

 この調査結果は、日本の子ども達の実態を反映している!

 もうひとつ。「米国は未回答が多く」の理由は?
 アメリカの子どもは自分の意見を、日本の子どもに比べて、はっきり言うようにトレーニングされいるのに?
 ひょっとして、はっきりした質問になってなかった? 質問の英語訳があいまいだった?
 その結果、「比較できなかった」のは残念!

2009年3月3日火曜日

047 同志社の小学校とインター

京都の学校法人同志社は、2011年に小学校とインターナショナルスクールの開校を予定しています。
その学校の名称が決まりました。

 小学校は「同志社国際学院初等部」と呼ばれ、帰国児童と国内からの児童を対象に、200114月に開校予定。この小学校の卒業生は、原則として、同じ系列の同志社国際中学校に進学する。

 「同志社国際学院国際部」と呼ぶことになったインターナショナル・スクールは、外国人児童生徒対象の小・中・高の12年制で、20119月に開校する。


 

 関西の大学付属の小・中・高校の広がりを示す記事の紹介です 

 関西の有名私立4大学、関関同立(関西学院大学・関西大学・同志社大学・立命館大学)は、近年、小学校から高校までの系列校を増やしています。
 特に、小学校の新設とインターナショナル・スクールの開設が続いています。新設の学校は、「国際教育」が大きな目標になっており、海外から帰国した児童・生徒の進路選択の幅が広がってきました。 

 同志社大学の系列には、30年ほど前に帰国子女受入れを目的に作られた同志社国際高校と、その付属の同志社国際中学校があります。帰国した小学生の同志社への進学は、公立の小学校に編入し、中学入試を受験する方法しかありませんでした。今度新設される初等部は、とりあえず小学1年生だけのスタートで、その後に編入受入れをするかどうかは分かりません。

 関西には、インターナショナル・スクールがあります。
 その中で大阪北部にある千里国際学園の大阪インターナショナルスクールは、同じ校舎にある帰国子女受入れ校の中等部高等部とあわせて、多くの帰国子女の進学先となってきました。この千里国際学園が、来年4月に関西学院と合併しますので、4大学のひとつが最初にインターナショナルスクールを持つことになります。024 千里国際学園:関西学院と合併をご覧ください)
 同志社の「国際部」は、京都の南部に新設されますので、長期滞在の帰国子女が英語での教育を続けたい場合の、学校選びのチョイスのひとつになります。

 ここで紹介した学校は、2年後からの開校ですが、長い目で見ると、帰国子女の選択肢になることは間違いありません。

 日本全国で、少子化の影響による児童生徒確保の学校間の競争が激しくなってきています。
 関西では、4大学による、小・中・高の系列化や新設が顕著です。

 関西出身の私は、少し興味を持ってみています。皆さんは?

2009年3月2日月曜日

046 TVアニメ: The Simpsons

 昨夜の「The Sinpsons」で、アメリカの学校での統一試験が、テーマになっていました。

 TVアニメ(漫画?)番組の「The Simpsons」の昨夜のエピソードでは、そろそろ全米で始まる、州の統一学力試験が扱われていました。ストーリーを簡単に紹介しましょう。

 二人の子ども(BertLisa)が通う小学校で「統一試験」が実施されることになりました。
 その何日も前から、学校全体の点数を上げるために、全ての教科で受験指導が始まります。体育の授業でさえ、出題される内容を質問されます。先生達・児童達、全員が緊張した日々を送ります。
 試験当日の朝、二人が登校すると、前日の模擬テストの結果で、Lisa は教室へ行かされますが、Bertは「ヘリコプターでピザ・パーティに」と招待されます。ところがこれは、成績の悪い子ども達に受験させないようにする罠だったのです。
 最後は、その隔離された子ども達も学校に帰り、校長先生の「この試験は教育じゃない」との決断で試験は中止。先生・児童全員で、禁止が解除された学校内でのダンスをして、終わります。

 このエピソードで考えさせられたのは、統一試験での学校の成績向上のための「試験対策の授業」と「一部の子どもを受験させない」の二つです。

 州の統一試験の成績は、学校の閉鎖にもつながるので、学校区・校長・先生達にとっては死活問題にも等しいほどです。そのため、成績向上のための受験勉強が、試験科目の授業だけではなく、全ての授業で繰り広げられているのが実情です。この番組では、その点を厳しく指摘しています。

 さらに、このエピソードでは、「出来の悪い子どもは受験させない」としていますが、さすが、そこまで徹底した例の報告は見たことがありません。
 しかし、隔週で現実に問題になっているのは、英語力の弱い児童生徒(ELL)を受験させるのかどうか、また受験させた場合にその子ども達の成績を学校や学校区・州の全体の成績の中に含めるかどうかの判断です。
 その判断の結果、統一試験を受けさせられない子どもが出てきています。 

 皆さんのお子さんの勉強に何か変化は起きていませんか?お子さんに、学校の様子を聞いてみてください。
 また、お子さんが統一試験を受験することを承諾しますか、という書類などが届いていませんか?ご確認を!

 TV番組、それもアニメ番組で扱われた「教育」のお話でした。
 このTV番組「The Simpsons」は、アメリカの世相や考え方を垣間見ることができるので、テーマに興味があり、時たま見ます。
 FOX・日曜日・8時に放送です。ちなみにこのエピソードのタイトルは「How The Test Was Won」でした。
 すごいですね!この番組が無料でインターネット(www.fox.com)で見られます。興味のある方は、どうぞ。


お詫び:
 2月後半、少し体調が悪く、このブログをお休みしました。申し訳ありません。
 元気になりましたので、復帰します。よろしくお願いします。

2009年2月19日木曜日

045 公立校の補習授業

 東京・大田区の全ての公立小・中学校で、無料の補習授業が始まります。

 東京都大田区の教育委員会は、全ての小学校(36年)・中学校の希望者に、放課後や土曜日に無料の補習授業を、この4月から始めることに決めた。また、指導のために、約200人の教員免許を持つ人を講師として新しく採用するとしている。

 小学校の算数と中学校の数学は学力の低い児童生徒の中からの希望、中学校の英語は全員の中の希望者に対して実施する。放課後の補習は週412時間程度、土曜日は年62時間程度を予定している。

 最近日本で広がり始めた公立小・中学校での補習の話題です。 

 帰国子女向けのクラスを開講している進学塾の先生が、東京都杉並区の中学で夕方、補習授業を教えています。他にも大阪府のように、塾講師による補習授業の実施を決めている教育委員会もあります。このように、これまでの補習は、平均以上の子どもを対象に学力を伸ばすのが主な目的でした。 

 しかし、大田区の算数・数学の場合は、学校での平常授業でつまづく子どもに、教科書の内容中心の基礎的な学力を補習するのが目的です。
 これまでも補習塾と呼ばれるタイプの塾もありましたが、成績の伸び悩んでいる子どもの指導は、正規の学校の先生の仕事でした。それを今回、正規教員とは別のパートタイムの講師を200人も雇って、大田区の全ての小中学校で実施するのです。
 先生ではなく講師が教えるのは、先生の負担が大きくなるのと、授業での指導内容とは異なる教材を使用して基礎学力の向上が、その理由として挙げられています。
 その意図は、最近の政府や文部科学省の審議会が薦めている、「指導要領以上の学習内容」の指導を公立学校の普通クラスではじめるための準備なのでしょうか?

 日本の公立学校も変わり始めているようです。

 ところで、アメリカの公立校でも、連邦政府の教育プログラム(No Child Left Behind)の予算を使って、多くの州や学校区で、基礎学力向上のための補習授業を夕方や土曜日に実施しています。
 その中には、英語力の不十分な子供向けのクラスを開いているところがありますので、必要ならば、お子さんのために学校に聞いてみてください。

2009年2月18日水曜日

044 Accountability = 説明責任?

 アメリカの教育の世界でよく使われる「accountability」。この言葉の日本語訳は「説明責任」ですが、その使われ方が違うようです。

School Accountability Report

 全米の多くの州では、「公立の学校が地元コミュニティに、その学校の情報を伝える」ことを要求しています。毎年、学校によって発行されるレポートが、一般的に「School Accountability ReportSAR」と呼ばれます。

 このレポートは、学校の事務室へ出向けば印刷された物が入手できます。また、学校区や学校のホームページで読むことも出来ます。それには、それぞれの学校の教育目標・学級編成・児童生徒や先生・カリキュラム・学業成績、さらに財政状況などが記載されています。

 アメリカでは、地域コミュニティの住宅の不動産税が学校の運営費の一部として使われており、学校の評価と地域の住宅価格が連動しているのが普通です。

 そのため、学校区や学校は安全で質の高い学校を地域に提供する責任を与えられています。その責任を果たしていることを、地域住民に説明するために、SARが発行されています。

 「責任を果たしていることを評価してもらうための説明・報告の義務」が、アメリカでのaccountabilityの使われ方です。


説明責任 

  accountabilityの日本語訳は「説明責任」が一般的で、教育だけではなく、政治や経済・企業の社会でもきくことが多くなりました。ところが、この訳語は「説明をする責任」、すなわち「情報を公開する責任」という意味で、日本では使われています。

 学校内で発生したいじめによる事件を保護者に公表しなかった校長は、「説明責任を果たしていない」と責められます。重要な情報を公表していなかった政府は、野党に「説明責任」を問われます。
 逆に、いじめの発生を、マスコミが報道する前に保護者に話していれば、その校長の「説明責任」は問題にされることはありません。

 

 日本とアメリカの「accountability説明をする責任」の使われ方の違いは、「何に対する責任」かの違いにあります。
 「発表されたSARで学業成績が極端に下がったことが判明した学校の校長は辞職させられる」のがアメリカのaccountability「学校内で発生したいじめを、外部に漏らさず隠した校長が早期退職」するのが日本の「説明責任」、の違いです。

 

 外国語の言葉を、その言葉が持つ本当の意味が伝わるような日本語の言葉に置き換えるのは、大変な作業です。そして、その訳語の使われ方が、文化の違いを表しているようです。

 

 皆さんは、教育で使われる、こんな言葉の例を知っていますか? 何か、ご存知ならば、教えてください。

2009年2月17日火曜日

043 「横並び」の教育?

 「平等重視」の教育のために否定されてきた「学級委員長」が、島根県の小学校で20年ぶりに復活することになりました。

 鳥取県の小学校では、「リーダーを選ぶのではなく平等を重視するべきだ」として、「学級委員長」を置かなかったり、徒競走でも順位を決めてこなかった。しかし、鳥取市教育委員会は、「横並びでは子どもの主体性がなくなる」として、「学級委員長の復活」を各校に薦めている。

 ここで紹介・リンクした記事は、日本各地での「学級委員長」の扱いを取材して、大変興味深いものです。ぜひご一読を!

 「平等を重視する」ことが「他の児童を差別することにつながる」 という、日本特有(?)の「横並び」の平等教育の象徴としての「学級委員長の否定」です。

 しかし、その学級内でのリーダー不在が、「身近な人間関係に立ち向かえず、仲間と問題を解決する経験が欠如している」子ども達を作り上げていると、専門家が結論づけています。「横並び」平等教育の弊害の指摘です。

 そこで、子ども達が「社会性を身につけ、成長する」ために、学級委員長の復活を求めている、とこの記事は紹介しています。

 

 お気付きになったと思いますが、アメリカの学校、特に小学校では、様々な内容の賞(Award)を多く出します。その賞は、周りの子どもと比べてではなく、その子ども自身が努力し向上したことを評価するものです。その客観的な評価が、その子ども自身の「自分に対する自信(自己肯定感)」を育て、さらに飛躍させます。まさに「褒めて育てる」教育です。この教育があるから、ABCも分からない皆さんのお子さんが、元気に学校へ行ってくれるのです。

 その教育の底には、「子ども一人ひとりの努力や能力を伸ばす」というアメリカの平等感が横たわっています。

 

 ここで、私は、日本とアメリカのどちらの平等感が良い、と議論するつもりはありません。

 

 ただ、皆さんに、お子さんが日本とは異なった平等観・価値観で、日々教育されているのだと理解していただきたいのです。

 それが、お子さんへのより良いサポートにつながります。これは、間違いありません。